富士登山競走完走者の方、何人かに「いちばんきついところはどこですか?」と聞くと、たいていの方が八合目といいます。それと、「高山病対策で事前に山頂まで行っていた方がいいよ。」とも。
本番で、五合目関門・八合目関門を突破してそこまで行けるかどうかは別にして、山開きも行われたことですし、山頂までの試走(いや、これは本当に試「歩」ですね)に行ってきました。
前回のブログに書きましたとおり、梅雨の合間である現在、晴天の中の試走というのは無理な話。天気予報をにらみながら、「曇りのち夜から雨」が最良の予報だった7/9(土)に挑戦です。
今回は、馬返し-五合目-山頂の登山コース。その下からの出発なら走るところもアリでしょうけど、今回はいきなり歩きスタートです。天候によっては八合目あたりで引き戻してくることも、OKとして、自宅を6時半出発。現地8時半到着。馬返しは多くのランナーがウォーミングアップ。みんな、来ています。
今回は本番と同じように、ウエストポーチのみで行こうと思っていたのですが、すでに馬返しでもちょっとひんやりします。頂上までの道のりは寒そう。そこで、急遽リックに切り替え(車で行ったのでいろいろと持っていってました)、ウィンドウブレーカーを持って出発です。
馬返しスタートの人も多いですが、その下から走って上がってきた人も多数。週末の今日・明日は、たぶん最後の試走ランナーが集まって来ているのでしょう。すでに、山開き後ですので、コース途中にあった倒木等もきれいに整備されています。ただ、途中の水抜き用の土砂溜りが大きな段差を作っており、このままだと当日相当走りにくいと思います。
3度目となると、コースも間違えることもなく五合目佐藤小屋に難なく到着。最初は少し寒いかなぁと思いましたが、十分汗をかきました。さて、ここからは、初めてのルートとなります。
六合目を過ぎるあたりから、本格的な砂礫道。ものすごく滑ります。これがストレスになります。道取りをしっかり選べれば、いいのですが、本番ではそうも言っていられないので、相当このじゃりに苦労しそうです。
そして次は岩場。軍手なしにはとても登れない岩場です。
だんだん、足のピッチが狭くなります。途中、完全ストップして休むということはないのですが、登っているんだか、足踏みしているんだかわからない状況になってきました。
そして、八合目。すでに3000mは超えています。気温も下がって、風も強くなってきました。汗はいっさいでません。ここでウィンドウブレーカー着用。
上に行くにつれて、風が上からではなく、横から吹いてきます。つづら折に登っていくので、登る方向によって向かい風になったり追い風になったりします。ああ、足が動かなくなってきたぁぁ。
ここらへんからは、去年、息子と富士登山した須走コースが合流しますので、見覚えのある景色になります。よし、あの9合目の鳥居を超えれば、もうすぐのはず。頭ではわかっていますが全然ピッチがあがりません。両手もフルに使いながら、登山者を少しずつパスしながら・・・ようやく、山頂!!
はぁ、やった、やった。どんな形であれ、山頂まで上がったことはうれしいものです。しかし、タイムは馬返しから3時間40分弱。(途中時計の操作を誤り、正式ではないですがたぶんこんな時間)これじゃ、全然だめです。最初のきつい1時間のランニングを省略して、このタイムですからお話になりません。7/8合目からピッチががた落ちしたのが問題のようです。しかし、高山病の兆候も無いようです。
富士山の頂上は、風をさえぎるものがないので、大嵐でした。霧状の水滴が真横に吹いています。気温は3.8度。あわてて、小屋に避難。暖を取るためにうどんとコーヒーを注文です。
もちろん、こんな状態では、ゆっくりしては入られません。これ以上ひどくなる前に下山です。なにせ、下はショートパンツ、上はTシャツ+薄いウィンドウブレーカーだけですから。
霧で前がほとんどみえず、またメガネに霧の水滴が付き、ほとんど視界が無い中、砂礫の下山道を降ります。まわりが見えないので、道があっているかも不安・・・。降りること5分。ようやく嵐も収まり、ほっとしました。やっぱ上の天気は怖いです。
帰りは、知る人ぞ知る、砂(じゃり?)を、ずるずるすべりながら降りていくのですが、その単調な道が結構長いんですよね。もううんざりしたころ、五合目付近に到着です。なお、今回の下山の際の砂走りで、しっかり3箇所も豆を作ってしまいました。足へのダメージはそんなになかったけど、痛かった・・・(T^T)
なお、五合目からの林に入ることから、パラパラと雨が。林の中なのであまり気にはなりませんでしたが、馬返し駐車場に到着する頃には、まとまった雨になっていました。1時間行動が遅かったら、上も下も全然違う結果になっていたかもしれません。
さて、全てのコースを3回にわたって経験しましたが、とても一筋縄ではいきません。あとは、レース本番の高揚感がいいように作用してくれるか、でも、当日は混雑でもっと時間がかかるかもしれないし。とにかく、いまさらながらハードルはめちゃくちゃ高いということを再認識です。
ただ、この富士登山競走完走レベルにはまだまだですが、去年、息子とえっちらおっちら1泊2日で登った五合目-富士山頂が、一合目の下(馬返し)から3時間40分で山頂まで登れたことは、我ながら成長したなぁと、ちょっと感慨深いです。ただ、景色とかほとんど見ていませんけどね。(^^)
(富士試走その1はこちら)
(富士試走その2はこちら)