2007年3月18日 荒川河川敷・フルマラソン
40歳までにフルマラソン挑戦を考えて初めて参加した10kmレースから約5年。フルマラソンもそこそこ回数を経験してきた。その間、暑いレースも寒いレースも、風が強いレースも雨降るレースも経験した。風邪気味だったこともあるし、初めての海外レースは時差ボケであったりもした。ペース走という意味も知ったし、トレイルランも経験した。レース前の体重コントロールもわかってきた。
それらの経験を徐々に積んできたけれど、なかなか達成できなかったフルマラソン・200分(3時間20分)切りの挑戦。
2年前に3時間21分38秒まで迫ったけど、その後は4時間を超えるレースも・・・。この秋に挑戦した
大田原マラソンで起死回生を狙ったけどそれもかなわず。
ふたたび、5年間の経験を元に、縁起のいい荒川で200分切りへ再挑戦。気負いはないけど、これを逃したら1年近くは挑戦の機会がないかもしれない。正直、そろそろ結果を出したい。
そんなことを思いつつ、前日は早めに床についた。
荒川マラソンのスタート地点までは、車で15分くらい。いつも、奥さんに送ってもらう。今年はそれぐらいで到着できるならぎりぎりまで家にいる作戦を取った。アップも自宅周辺で行った。トイレも自宅で。地理的な利を生かすのも手だと思う。
現地到着は30分前。代々木RCのエリアに到着。ここまでに、一連のサプリメントやアミノ酸を摂取。これも、過去の経験から。
風強し。帽子はヒサシの無いキャップをかぶる。風で飛ばされないように。
ウェアはランシャツ・ランパン。スタート前、超寒いけど、やっぱり走り始めたら一番走りやすいはず。
右腕には、前日nikeでもらった目標ラップを書いたアームバンドを装着。
今回のシュミレーション。
目標:3時間20分
ハーフ前後のタイム差:10秒/km
32km地点に壁
壁からゴールまでのペース差は30秒
スタートから2kmまでは15秒/kmのペースダウン
そして、定時の9時、スタート。
スタート待ちまでは、正直寒かったが走り始めるとランパン・ランシャツでも全然OK。選択としては間違っていなかった。あいかわらずのスタート時混雑だが、それも2kmくらいまで。それ以降は前のランナーをパスするのにそんなに左右に動く必要はない。
5km前の岩淵水門を上って土手に出たところで強烈な追い風を受ける。帰りはここもきついんだろうななー。
5kmラップ。(9:32(2km分)-4:37:-4:39-4:41=23:29)
右手につけたペースを書いた紙で目標を確認。5kmは23:23が目標だから6秒遅れ。
この土手を降りたあたりから、後ろから吹く風を感じながら走るようになる。やはり今日は前半追い風・後半向かい風だ。
10km通過。(4:31-4:35-4:35-4:36-4:35=22:52 )目標から4秒遅れ。
1km毎のラップはおかげで速い。このペースは速すぎで、後でつぶれるパターン?
しかし、無理してこのラップになっているわけではない。風が押してくれるので、呼吸器系は苦になってはいない。ハイペースの場合、後半足にダメージが残ることも考えられるが、後半は逆にペースも下がるだろう。ならダメージはそんなに受けない?そんなことを考えながら、まだ流れに乗れているのでそのまま特に落とすことなく進むことにする。
15km通過。(4:34-4:37-4:36-4:35-4:35=22:57 )目標から3秒遅れ。
なかなか目標タイムに追いつかない。この風、このペースでも追いつかないっていうのはなぁ・・・。しかし、シミュレーション上は後半壁以降落ちることも考慮しているし、とにかくこのペースで行って後半どうかってだけ。
後ろからの風はありがたく、まだまだ、呼吸器OK。足も大丈夫だ。
20km通過。(4:33-4:32-4:38-4:35-4:33=22:51 )目標から4秒遅れ。
この目標から数秒遅れがずーっと続くとしびれるw。さて、そろそろ折り返し。折り返しランナーはずいぶん風に苦しんでいるように見える。さて、実際どれだけ強い風なのか・・・。
折り返す。キタァーーー向かい風。はは、思った以上に強いぞ。周りのランナーも一気にスピードが落ちる。私は今までのスピード感を大事にできるだけペースを落とさないように行ってみる。さて、21km-22kmのラップはどれくらい落ちているだろう。22kmで確認すると4:35。ん?意外と頑張ったじゃん。しかし時折強く吹く風。土手に上る坂等、いろいろネガティブな要素が出てくる。
それでも、前のランナーに風をブロックしてもらったりしながら(あまり効果はなかったが・・)、スピードが落ちている周りに流されないように前に進んだ。
25km通過。(4:33-4:35-4:37-4:39-4:57=23:21 )目標から8秒遅れ。
単純に3時間20分を1kmごとに等分すると4分44秒/kmが平均ラップとなる。だからこれをこの向かい風の中で切っていれば後半の壁以降の落ち込みが無ければいける計算。ところが25km目で今までずっーとキープしていた4分44秒を大幅に遅れる4分57秒が来てしまった。でも、この1kmはものすごい向かい風だったし、変な上りもあった。風はきっとゴールである板橋に近づけば少しは弱くなるはず。(事前にピンポイント天気予報で板橋区と江戸川区では風速の予報が板橋の方が小さかった。)いつもだと、この4分57秒とこの走りにくい状況で諦めモードに入るところかもしれない。でも、まだ目標タイム差はたったの8秒。足も動くしまだまだ諦めないでいってみようと思う。
30km通過。(4:45-4:43-4:51-4:49-5:02=24:10 )目標から18秒遅れ。
ラップが安定しないのは時折吹く猛烈な風の為か。30kmではついに5分を越えてしまった。目標からの遅れも拡大したし・・ここまでで2時間19分40秒。
2時間19分40秒・・・。
よく考えてみよう。あと約12.2km。目標までの時間は1時間。1km5分では200m足りない。でも、それはまだ圏内だ。
たぶん、今回、こんな風の中の決していいコンデションじゃないけど、200分切りを目標にしてから3年、今日、今が一番達成に近いところにいる。1時間の間、キロ5分を少しだけ切り続ければいいだけだ。
時折、風で足が止まりそうになるけど、弱まる時だってあるし。
イメージしよう。俺は今、坂道を登っているんだ。あの、富士吉田市役所前から中の茶屋や馬返しまでのだらだら続く登り坂を。前から吹く風は、登りの傾斜と想う。あの傾斜を走り切ったじゃないか。あの真夏の坂に比べたらこんな涼しい環境で走るなんてなんてことはないはず。
35km通過。(4:53-4:48-4:49-4:53-5:05=24:28 )目標から44秒遅れ。
目標タイムは32kmすぎに壁があってそれから徐々に落ちるだろうというのをシミュレーションしている。今44秒遅れているけど、まだこのペースをキープすれば切れるはずだ。向かい風はきついけど、いつものような壁にぶつかった時のような足の重さはまだない。まだ、今日は壁が来ていない。あと7km。
そしてシャーベットステーションを越え、また土手にあがる登り坂。たぶんこの土手の風が後半の最大の山場になるはず。これをこなせば必ず・・・。
そう気合いを入れた瞬間、後ろから速いランナーがやってきた。この人についていってみよう。この人は速いぞ。
36km表示。上り坂の影響もありここは5分04秒。
37km表示。4分38秒。キタッ。速い。でも、これまで何回かの借金は返したぞ。残り約5.2km。残された時間は26分。まだこの人についていこう。
38km、4分41秒。前の速いランナーをパス。
39km、4分35秒。残り3km表示も通過。
そして40km表示、4分37秒。この5kmは23分35秒。
残り2kmの表示。時計を見る。切れる。3時間20分を。
ここで足とかが攣らなければ。転んだりしなければ。あと10分弱。何事もなく、走り切らせて。
残り1km表示。あの橋の先がゴールだ。
白いテント群が見えてきた。
42km表示は?ゴールは?
あった。公式時計の表示も前に出ている。
よし、切れるぞ。きたぞ、よくやった。えらい。
ゴーーール・・・。
タイムはネットで3時間17分51秒。(グロス3時間19分00秒)2年ぶりの自己新でもあった。
勝因は?なんだろう。でも、冒頭にも書いたが5年間の経験の集大成だったような気がする。事前の練習・準備・レース中の気持ち・・・。うまく、結びついたんじゃないかなぁと思う。もう一度できますか?と言われたら全く自信はないけれど(^^)。
この荒川市民マラソン参加も4回目。最初の2年は風も特になくいい天気。後ろの2年は大風。でも、どんな天気でもたぶんまた来年も出る。
42.195km男子一般の部(グロス) 3時間19分00秒
42.195km男子一般の部(ネット) 3時間17分51秒
42.195km男子一般の部順位(グロス)9308人中415位
42.195km男子一般40歳代順位(グロス)2702人中160位
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