「まさ」のあれこれWeblog
職業はランナーでもプログラマーでもないけど・・
   
:: Navigation
前の 月
次の 月
月別あれこれ
:: Categories

<< 2005-07 >>
MonTueWedThuFriSatSun
    123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031




2005/07/23>
第58回富士登山競走
<場所:富士吉田市-富士山頂 7時30分スタート>

ようこそ
 5月からターゲットにしてきた今年夏のメインイベント、富士登山競走。初参加の今回、時間内に山頂は無理としても、せめて八合目くらいまでは・・。それを目標にしてきたし、それなりに汗は流してきたつもりでいた。けれども、結果的には五合目関門アウト。あまりにも、情けない結果の、初めての富士登山競走参加記。

前日、主催者の勧める富士急トラベル斡旋の某民宿に前泊。部屋は8人部屋だが、6時の食事が終わった時点でも3人しか来ていない。同室の人との話も尽きて、消灯した9時の段階でも、やれ風呂だの遅い食事だので半分くらいしかそろわない。結局、うとうとしながら遅く着いた人や風呂上りの人のガサガサ音と蒸し暑い室内で、うとうとしながら朝を迎えた。

近くに宿を取っているので、ぎりぎりまで宿にいてもいいのだが、今日は早く行って準備を終え、スタート地点前方に並ぼうと前日から決めていた。このレースは、並んだ順のスタート。制限時間で容赦なくアウトとなるので、スタート時のロスはなくしたい。
6時前に会場到着。腕に今回の各ポイントの目標タイムを書く。中ノ茶屋40分。馬返し1時間8分。五合目は2時間9分通過。八合目、3時間55分。そして山頂4時間30分。とりあえず、そういう気持ちが大事だ。
トイレ・ストレッチを終えて、7時5分前にスタート地点付近に待機。7時に道路閉鎖(?)で、ささっとスタート地点に陣取る。さすがに最前列では無いが前から2mくらいのところか?スタート台の選手宣誓等がこんなにまじかに見えるなんて、ちょっと感激。

さぁ、いよいよ、始まる。天気は快晴。さて、どんな4時間半が始まるのか。どこまでできるのか。そんな期待に胸を膨らましていた。

そして・・・スタート!ところが、前が進まない。って前から2mにいるのになぜ進まないのか?あ・・・。えっ・・・。

転倒。

事後知ったことだが、なんでも横からの割り込みで前がつっかえたらしい。そんなことってあるのか?
すぐに立ち上がろうと思っても、後ろから怒涛のように人が押し寄せてくる。殺意すら感じる。靴も脱げたが、まだ足にひっかかっていたのでどうにか履けた。起き上がって再スタート。結局ロスタイムは20秒くらいだったので、体制には影響なかったが、ちょっと出鼻をくじかれた。せっかく早起きしたのに・・。

市役所前の通りから左折し、139号に入るとここから坂が始まる。とともに、前方に富士山が見える。山頂までくっきりと。いままで何度か富士吉田に来たが、はじめてこの場所から富士を見た。あんな遠くにあるんだぁ。これが第一印象だった。

すでにこの時点で多くのランナーに抜かれていく。でも、ここでは私は全くのひよっこ。速い人はいくらでもいるはず。1000人くらいに抜かれてもいいくらいだ。お先にどうぞ。気持ちはまだ余裕があった。

浅間神社。そして、吉田口登山道へ。

まだまだ序の口の坂道のはず。しかし、依然抜かれ続ける。走り始めて15分は経っているのでそろそろ回りが自分のペースにあってきてもいい頃だ。ところが、「お前はまだまだ後ろグループだよ」というが如く後ろからパスされる。とはいえ、ペースは上げられない。まだ先は長い。

「中ノ茶屋あと1km」看板。ほんとに1kmかどうかはわからないが、想定した40分にはどうも間に合いそうにない。しかも、いまだに周りのペースに乗れていない。全然だめか?
そして、中ノ茶屋は約2分遅れの42分。水を一杯飲んでリスタート。もうすこしすると、きつい坂がやってくるはず。

頭の中では、序盤の遅れ分をここらへんから、徐々に周りをパスしていくイメージだった。それくらい前半周りに抜かれていた。
抜かれすぎていた。ところが、抜かすどころかまだ周りに付いていけない!
この状況はなんなんだろう?ただで際、目標タイムから遅れている。その上さらに付いていけないのだ。あきらかに周りの人達に比べて劣っているのだ。挽回するどころかずるずる落ちていっている。

この時点で、まず頂上到達は無理を確信。でも、馬返しまでは歩かないという目標はせめて達成しないと。
何人か歩く人も出てきた。しかし想像ではもう少し、歩く人がいるんじゃないかと思ったが全然そうではない。みんなしっかり走っている。私はどうにか歩くよりは速く、でも蚊が止まりそうなくらいのスピードでトポトポいく。

そして、やっと、馬返し。1時間15分。想定から7分おくれ。1割も遅れていることになっている。精神的にもダメージ多し。
次は、登山道だ。自分としてはいっぱいのペースのはずがいとも簡単に抜かれる。おいおい。ここからも全然挽回できないのか?だんだん、闘争心が消えていくのがわかる。ひとりに抜かれる度に、火が少しずつ消えていくようだ。ちょっとだけあった自身は、この時点で粉々にされていた。

この時は、もう、八合目関門もだめだな。辛いから五合目を超えて、山頂が見える六合目くらいでリタイヤしようかな。あそこだったら、荷物をピックアップするところにも近いし・・。とか思いながら登っていく。まだ、そんな「夢」も持っていた。

目標タイム
途中給水の二合五勺に到着。この時点で目標タイムから18分遅れ。ちなみにこの当初の目標タイムだと五合目が関門20分以上前に到着する予定。今から考えれば、この時点で相当、五合目関門に危ない時間だったのだ。しかし、その時はそこまで頭が回らなかった。
水2杯、アクエリアス1杯。レモンと梅干。こんなに取ってる場合じゃなかったのかもしれない。けど、それくらい気を紛らさないととても次に行ける状態でもなかった。

多少、ペースももどしつつ三合目。昔の茶屋後は、多少フラットなのでそこだけみんな走る。私も山道に入って初めて走る。
その時、『ピキッ!』。
左足、ふくらはぎが攣る。痛い。しゃがみこむ。しばらく動けない。恐る恐る立ち上がる。『ピキッ!』。だめだ。その場で座り込む。脂汗。どうにもならない。時間だけは過ぎていく。ランナーはどんどん横を通り過ぎる。焦って立ち上がろうとしても、攣った足は全然元に戻らない。
どれくらい座っていただろう、5分?10分?
「もしかしたら、最終ランナーが通り過ぎて係員が来て始めて起こしてもらえるかなぁ。」そんな気持ちになり始めたころ、ようやく立ち上がることができた。
十分休んだ後は、歩幅も広く取ることができた。この時点では、五合目はまだいけると思っていた。時計を見ると五合目関門まではまだ時間がある。しかも、登るペースは休んだ分、前より全然速い。ここで初めて周りの人をパスできるようになった。

四合目通過。あと12分。12分で行けるのかなぁ。もしかして相当危ない?五合目不通過を心配しだしたのはこの時が初めてだった。それくらい、せめて五合目は、いけると正直思っていた。
登りのペースは結構あがってきていいのだが、一向に五合目手前の舗装道が見えてこない。やばいぞ。まずいよね・・・。
そしてついに2時間30分経過。五合目のはるか手前でその時間を迎えた。


周りは淡々と歩いている。そう、もう消化試合だ。もう目標はない。順位もない。ただ、とりあえず五合目まで。どんよりした雰囲気。もうだれも、息を上げて動いていない。そんな状況だった。

五合目到着。2時間38分。「前のゼッケンをはずしてください。」

給水所の少年少女は、8分前まで繰り返して言っていたのだろう。「がんばってくださーぃ」といいながら水を渡してくれる。ここにいる人はもうがんばらない人なんだよ・・。

スタート前に転んだり、足が攣ったりしたが、それがなくても今回は完走できなかったに違いない。とにかく、完敗。走力不足。いっそうのこと、怪我でもしてだめだったら格好がつくのに。完走できなかったかっこいい理由が無いのだ。まさしく、力が無いだけ。

ゴール直後は、ああだめだったという気持ちだけだった。
家に電話した。GT-MAILが五合目以降は送られないから心配するだろうから。「だめだったよ。」という言葉を言った瞬間、涙が込み上げてきてすぐ切った。だんだん、無性に悔して悔しくて、泣けてきた。こんな気持ちは初めてだった。


五合目終了の我々は特に混雑もなく、市役所行きのバスに乗り下山できた。市役所でうどんをもらって食べ終わった時間は昼の12時。富士登山競走ゴールの制限時間だ。その時間に私は3000mも下で帰路についていた。

疲れはなかった。もう一度走れと言われたらとりあえず走れるくらいだ。でも、次の機会は1年待たなければ訪れない。

2005年の夏は、思いのほか、あっけなく終わった。

[Read More!]

22:17 ||

29 comments


2005/07/04>
第7回 北丹沢12時間山岳耐久レース
<場所:神奈川県津久井町 北丹沢 7時00分スタート>

北丹沢12H
 前日泊で北丹沢耐久レースに行ってきた。初めての本格的山岳レースであり、たった1kmちょいだが、フルマラソンより長い距離を走るのも初めて。
実際どれくらいの時間でゴールできるかはこの手のレース初挑戦なので(先月のピークハント10kmは経験していますが)、全くわからない。まぁ制限時間が12時間なので、途中休み休み楽しみながら行ってもいいなぁと思い、補給食も十分持って参加。
今回、ご一緒させていただいたメンバーは「WITH AND ALWAYS URC」と「代々木RC」他の面々、私を入れて計9名。その中のかどきちさんが前日、曰く。
「まささんは、8時間切りが目標ですね。」
・・・ってそんなこと言わないでくださいよぉ!その8時間がどう楽なんだか、大変なのだかよくわからないが、目標タイムが決まってしまった以上、あまりタラタラしたり、給水所でまったりはしていられないってことか・・・。
まじめに走れってことですか・・・。

前泊したところは、スタート/ゴール地点である「緑の休暇村」内のコテージ。故にスタート直前まで布団の上にゴロゴロしていられる。これは至極、楽だった。
北丹沢フラッグ
スタートは7時。ランナーの装備はまちまちだ。ハイドレーション(給水)バックにウエストバック等重装備の人、ストックを持っている人、小さいウエストポーチ+ペットボトルの人、考え方・作戦によって持つ物もちがうみたい。総参加者は1000名弱?曇り空の下、少しガスのかかった山に向かってスタートする。

最初はいきなり、車でいえばローギアで引っ張らなければならないような急坂の舗装道。そこを越えてもタラタラの登りが続く。長丁場のレースなので、ほとんどジョグペースでゆっくり進む。結構抜かれていくけど、焦りはない。
1kmくらいで登山道に入る。いきなり急傾斜、しかも一人が通れるだけの道幅しかないので、いきなり混雑する。
ひとつの山を越え下る。足下は昨日までの雨で場所によってはぬかるみ状態。慎重に降りる場所も多いのでそこでもまた渋滞が起こる。

そのスタートしてまだ3kmくらいの降りる途中でトラブル発生。
実は私もハイドレーションを装備していたのだが、その吸い口がどこかではずれてしまい無くなってしまった。その吸い口が水のストッパーとなっているのだ。つまりそれが無いと、水がずーっと出っぱなしになってしまう。あわてて、右の指でそのはずれた口の部分を押さえる。離すと水が漏れる。もしかして、あと40kmずーっと押さえたままなのか?それとも、水はあきらめるか?いやいや、給水箇所は全2箇所のみ。水を持たないで走ることは考えられない。とりあえず解決策が見つかるまで、押さえながら走るしかない・・。

そして、いったん舗装道に。だらだら下りながら3kmくらい。神ノ川キャンプ場到着。ここから再度、山道に入りまず1つ目のピークである鐘撞山へ向かう。ここは6kmで1000mただひたすら登る山道。ランナーが一直線に並びひたすら登っていく。この時点では、結構前後に人がびっちりいる渋滞状態が続いているが、皆、言葉も無く、文字どおり黙々と、登っていく。
水を飲んだり、持っていった飴をなめたり、補給食を少し口にしたりと、気も紛れるだろうといろいろ錯誤するが、足が重く、一歩一歩がなかなか動かない。こんな山があと2つもあるのか?と思いながら、まったく終わる気配もない山道を進む。1000mってどれくらいだろう。ビルでいうと何階建てのビルだ?って東京タワー333mの3つ分じゃないか。おいおい・・・そんなことを考えながらまだ登る。
ある程度まで水が減ると、指で押さえなくても出てこないことに気がついた。たぶん、バックの水の位置と出口の高さ関係でうまく止まったみたいだ。ふぅ。やっと右手が自由になる。
そして、登ること2時間弱か。やっと頂上に到着。次はハードな下り坂。しかし、この時点で膝がおかしい。この急勾配はとてもスピードを出しては降りられない。多くの後ろからくる人をパスさせながら、やっとの思いで山を下り、第1関門の神ノ川ヒュッテに到着した。(3時間16分)

まずは、水をいただく。水はもちろん現地丹沢の水。冷たくておいしい。地元女子学生がなぜかチアガールの格好で配っていた。そしてハイドレーションにも補給。しかし、水が増えるとまた飲み口を押さえていないと、飛び出してくる。下に落ちてる枝を刺してみるも、うまくいかない。数本試行錯誤して、おっ、ぴったり蓋になる枝を発見。これを飲み口に刺しておけばOK!やっと解決した。ここではバナナももらって計6分ちょいの休憩。そんなに休んでいた気はしなかったのだが、意外と長居をしてしまった。

さて、ここから二つ目のピーク。途中20km表示発見。やっとここまで来たのか、もうここまできたのか、いやあまり距離は意味がない。とりあえず3つのピークのうちまだ一つしか超えていないんだから。
辛いも、高低差がさっきの半分だっただけに、先ほどよりは楽に登頂。そこから10km弱の舗装道を進む。
この舗装道はゆるやかな下り坂。ここら辺までくると、歩く人もぼちぼち出てくる。その反面、ささっとすごい速さで走り去っていく人もいる。私はあいかわらず、走る所ではジョグペース。登り・下りで使った筋肉を休めるかのようにスタスタ行く。

この舗装道(一部未舗装)が終わると第2チェックポイントだ。ここまで4時間54分。途中休みがあったとはいえ、5時間近くも運動してるんだ。マイペースで走ったとはいえ、この舗装道10km弱もダメージになって足に残ってくる。水を飲ませてもらって、おにぎりを1個、食する。ハイドレーションへの追加給水は無し。1リットルくらいあるので大丈夫だろう。軽くストレッチをして、8分30秒の休憩だった。さて、最後の難関、姫次に向かう。

ここは6kmで800m登る。ここもただひたすら登るだけ。ここまで来ると、前後の渋滞もほとんどない。マイペースで登れるといえばそうだが、一人になると甘えも出てしまう。ただ、ここまでで相当疲れがきている。なにせ、登る足の歩幅がほんと狭い。だから、ここまでは登りで止まることは無かったが、姫次までは途中で20分に1度、止まって休むことを許した。といっても、休むのは水を飲み深呼吸をする30秒程度。途中、早めに休んでしまうこともあったり、ちょっと長い休みもあったかもしれないけど、とにかく前に(上に)足を進めた。なにせ、この辛さから解放されるには、ゴールに到着するしかない。もう、リタイアポイントは無いのだから、自分の足でゴールにいくしかないのだ。休憩しても、ゴールが近づくわけではない。こんな辛いのは早く終わらせたいよ。
もう勘弁してよと10回くらい心の中で叫んだ頃、姫次到着。1433mだって。本来ならここで、ゆっくり食事でもしたい見晴らしの良さそうな場所だが、時計を見ると6時間30分くらい。ここから、だれかが1時間くらいと言っていたので、下りが遅い私でも頑張れば8時間が切れるのか?最後の山も越えたし、あとはひどい登りはないはず。そしてここからは、やっとトレイルランというのにふさわしい道幅もまずまずの勾配も適当にゆるやかな平らもしくは下りコース。よし、がんばって走っていこう。

意外とスイスイ走れることもできて、ぼちぼち他の選手を抜かすことができる。そういえば、ひとり抜けば順位が一つあがるんだよなぁと思いながら、また一人、また一人。
残り5km表示。おお、5kmなら歩いても1時間で終わるぞ。走っていけば30分以内か?
ところがこの5kmが長かった。だんだん下り勾配がきつくなっていく。こちらはもうちょっとだからと、頑張る。この終盤、下りで頑張るということは、足にガンガン衝撃がくる。後ろから別の選手が近づいてきて、プチデットヒートとなる。あと少しでゴールだからがんばろうと・・。しかし、いっこうにそんな様子もない。時間的にはゴールしてもいいくらい走っているのに。もう足も限界だぁと思ったところで、「あと1kmちょっとです。」の係りの人の台詞・・・。あの5kmはなんだったんだ・・。と思ってスピードダウン。
一度スピードを落とすと再び足をあげるのは至難の業だ。しかも、今回初めて足が攣りそうな予感。やばい。
そこからは、大事に早歩き。ようやくゴール休暇村の屋根が見える。最後はちょっと走って写真に備える。

ああ、無事に帰ってきたぁ。なんか、応援もありがたい。久しぶりに、ゴール前、目頭が少し・・・。ゴールイン!!
タイムは自分の時計で、7時間49分。結果的に8時間は切ったけど、速かったんだか、もっと頑張れたんだか不明。

しかし、安易な気持ちでこのレースは出ては行けないなぁと実感。次に出ることがあるなら、もっと明確な目標とイメージを持って参加しないと、この手のレースは自分の甘さに流されちゃうよなと思った。

ゼッケンとか

Tシャツとか


一般男子(グロス) 7時間50分41秒
一般男子(ネット) 7時間49分34秒
総合順位(グロス)728人中316位
男子40歳代順位(グロス)205人中85位



[Read More!]

17:37 ||

26 comments


■Admin Area
© copyright 2004-2024 まさ ■■■