富士登山競走対策として、市役所前から5合目まで行ってきた。いきなりタイトル間違えています。試走ではなく、試歩。
ネットとかで、富士登山競走の完走記とかを読んでいると、自然と自分でもできるんじゃないかと思うようになってくる。そうそれは明らかな大間違い。勘違い。
スタートからゴールまでひたすら続く決して平坦になることがない登り坂。頭では分かっていたが、それがこんなに大変なこととは。
「馬返しまでは決して歩かないこと」こういう助言がいろいろなサイトや記事に書いてあるが、それがものすごく大変で半端じゃないこと。
今回、私は馬返しに到達する遙か前で、見事に自分の力の無さを実感し、再び走ることなく、とぼとぼと肩を落としながら上に歩いていった。
出発は8時10分新宿発山中湖行き高速バス、富士吉田下車。平日ということもあり乗客はたった4人。広々と席を使い現地に向かった。
10時前到着、駅のロッカーに荷物を預け、水を補給しまずスタート地点である市役所前に。今回は、北丹沢で使用するハイドレーション(リックの中に入れる水筒・チューブで水を飲む)のテストも兼ねて持っていった。水はとりあえず2リッター。平日なので、五合目での補給は無理であることを想定、往復補給無しを予想しなければいけない。結構重たく感じるがしょうがないだろう。
あらかじめ市役所の場所は予習していたのだけども、なかなか到着しない。あれ道間違えたかなぁと思ったころようやく到着。そこからまず浅間神社へ向かう。思ったより長い。そう私が参考にしていた市内マップは結構縮尺がめちゃくちゃで予想以上に市内を走らされた。
神社を通過して舗装道をひたすら登る。定規と分度器で作ったかのように、まっすぐ同じ角度でひたすら続く道。たまに少し道路は曲がるが、その先はふたたびまっすぐだ。予想より斜度がきつい。8km地点の中ノ茶屋はなかなか現れない。あったかなと思ったらあと1kmの看板だった(T.T)
どうにか到着した中ノ茶屋。しかし、タイムはターゲットの40分から5分以上も遅い。いくら練習といっても遅すぎ。だが、それではここからスパートとはいかない。ここらへんから「馬返しまでは歩かない」の意味がわかってきた。みんな歩きたくなるから「歩かない」なんだ。終わりが全然見えない坂。しかも、徐々に角度がきつくなってくる。もう、ほとんど歩くのと同じスピード・・・、「歩くなって言っても・・・」。そして、馬返しのずいぶん手前でギブアップ。歩き出す・・・(>_<)
その後は再び走り始めることもなくただ歩くのみ。馬返し本番目標タイムは1時間8分。私1時間18分。しかしすでに精魂使い果たしている状態。もう気持ちの中に闘争心は無い。
その後、登山道へ。もうやめようかと思ったがせっかくだから少し森の中に入ってみる。倒れる木々がコースをふさいだりもしている。まだ登山開き前であることがそんなところからも伺える。
きっと途中にベンチがあったら座っただろう。でも、座るところが無いのでとりあえず前に歩く。雨が降ってきたら間違えなくUターンだろう。でもそんな状況でもない。なにか逃げる理由を探しながら歩く。本番はここを早足でいくんだろうなぁと思いつつ、足はトポトポしか動かない。
どうにか1合目到着。さて、どうする?終わりにするか?でも、まだ時間も早いのでもう少し行って見ることに。でも、気持ちはもうランナーではない。ハイカーだ。でも普通のハイカーと違うところは、景色を見ていない。疲れ果てて下しか見れない情けない男というところだ。
この異常に長い工程の中で、「富士登山競走」を挑戦するなんてなんて大それたことを言ってしまったのか、とりあえず自分の身丈にあっているのは五合目時間内完走であって頂上なんてとんでもないとか、そんなことを考えながらふらふら、さまよった。
そして、どうにか五合目到着。
時間は2時間40分近くか。ターゲットの2時間ちょいから30分以上も遅いって当たり前だよね。走ってないもん・・。
ようやくそこのベンチで腰を下ろして汗を拭く。
その後は、下から持っていったおにぎりと偶然にも開いていた佐藤小屋で買った暖かいコーヒーを飲んで下山。滞在は10分くらいだったが、6月の曇り空の五合目は結構寒い。
下りは、ご飯を食べて元気が出たのか、もう今日は一切登らなくていいのを知ってか、走って降りることができた。といっても、林道は結構斜度があるので、ゆっくり慎重に。馬返しからの帰り道、こんな急なのを登っていたんだぁと実感。下りでも結構距離を感じたので、改めてすごいコースであることを思い知らされた。
ゴールは駅近くの鳥居。食事時間を除いて4時間20分。
さて、明日から何をどう練習すればいいんだろう?今までの1ヶ月半が全く否定された、1日だった。
富士試走その2はこちら
富士試走その3はこちら
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