<場所:大田原市内周回コース 11月23日10時40分スタート>
2006年の集大成。最後の大会。大田原マラソン(フル)に参加してきた。行きは、最寄のJR駅である池袋から1本で行ける
[快速]フェアーウェイ号を利用。先日の諏訪湖マラソンのようなマラソン専用列車ではないが、ダイヤや使い勝手とかが大田原マラソン参加に非常に便利な列車だ。
朝方、東京は冷え込んだ。行きの電車の中でも雲を眺めながらどんな気温になるんだろうと考える。携帯電話で当日の大田原市の最高気温予想をチェックすると9度。真冬のようだ。雨は降らなさそうなのは助かったが。この本番に向けて、ランパンランシャツの秋晴れ仕様と、長袖ハーフパンツの冬仕様を用意してきたが、もうこれは後者を選ぶしかない。
西那須野8時51分到着。送迎バスで9時過ぎに現地着。会場入り口でスペシャルドリンクの受付を行なっている。そういえば、そんなことができるって聞いた覚えがあるけど、案内には何も書いてなかったのでもちろん用意はしていない。知っていたら、30km過ぎの気分転換に良かったかもしれない。
後から思うと、とてもよく運営されているのだが、なにせ初参加の大会。どうも要領がわからない。着替えに使った体育館はスタート後閉鎖するので荷物の移動をしなければいけないらしいし、トイレに並んだり、外にアップに出かけたりで、いつもより時間があるはずが結果的にバタバタになってしまった。いくつかのスタート前儀式ができなかったのも少し心残り。
とはいえ、10分前にはスタート地点へ。陸連登録選手が前で我々一般参加は後ろだが、並んだのが早かったせいか、前の方。スタートの号砲から8秒でスタート地点を通過できた。
さて、今回の目標。自己ベスト更新の3時間21分38秒。いやここまでいけば、50才までに3つの挑戦の3時間20分、200分切り狙いだ。この大会のキロ表示は5km毎。5kmで23分45秒。これが200分のターゲットだ。ニーサンヨンゴー。覚えやすくていい。
今期、ハーフとかのレースを通して思ったのは、絶対今の自分には偶然にも3時間15分とか17分とかいうタイムはフルでは出せないということだった。つまり、今回のフルを走っている中で、ターゲットになる23分45秒を大幅に切るラップを切ることがあるなら、それは絶対後半失速するということだ。今日は調子が良さそうだから、このペースで行ってみようと思っていくと、絶対につぶれる。だから、今回はいけて3時間20分が目標であり、それ以上タイムを縮めるということは、考えてはいけないし、我慢しなければいけない。
スタート後、マイペース、マイペースと言い聞かせる。前方スタートだったので抜かれて当たり前。どんどん速い人は行ってくれ・・だ。自分の感覚を信じてすすむ。
実はスタート時、太陽が出ていた。事前の予報がはずれる。少し暑い。うーん、このウェアの選択は間違っていたのか?
チェックポイントの5kmまではこのペースでいいのかが不安。わからない。チェックポイントを心待ちにして、通過。
「0-5km 23分07秒」
速い。だめだめ。これではもたない。気持ちペースを落とす。この気持ち落とすというのが難しい。少しばかり呼吸が楽になるところを探した。
「5-10km 23分31秒」
うん。うまい。
ここらへんから風が出てくる。向かい風?結構冷たい風だ。やはり長袖は正解だった。スポンジとかはとても寒くて取る気がしない。
最初の給水所。あまり取る気はなかったがサントリーDAKARAがクールパックのまま置いてある。これ全部もらっていいの?確かに紙コップに比べると飲みやすいけど、一口二口飲んで捨てるのが勿体ない気が・・。太っ腹な大会だなぁー。
「10-15km 24分10秒」
えっ?遅いじゃん。何それ?感覚的にはこれまでと同じ感覚だったのに大きくタイムを落としている。確かにこの段階でも抜かれる数が多かったけど。自分のペースが落ちているのか。これは誰かについていくしかない。
そう思い、前にいる先ほど抜かれた集団に追いつきこの中で併走することにした。みんなで走ると気持ちも張るし、これがいいやと思い進む。陸連登録ナンバーの人もいるし、たぶん遅くは無いグループだと思う。ここにがんばって付いていこう。
「15-20km 24分19秒」
???さっきよりペースダウン?距離表示合ってるの?いやここはチップでのタイム計測ポイントだからずれていることはまず無いだろう。この集団は何だったのか?
とにかくこのまま行ったら、目標には届かない。集団を離れてペースをあげる。
「中間点通過:1時間10分4秒」(ネット)
自分の時計での計測だが、目標まで4秒おくれ。
ハーフ終了だが、諏訪湖のハーフよりは明らかにペースを抑えている分、楽だ。前のラップでのペースダウンや、この4秒遅れのこともあり、なぜか足が動いてしまった。
前のランナーがどんどん迫ってきて、抜ける。みんなばててるの?いや、それにしてもペースが周りと違いすぎる。速すぎるのか?私が?
「20-25km 23分03秒」
げっ!今度はペース上がりすぎ。しかもこの残り距離でこのタイムは無いよね。道理で周りより速いはずだ。
しかし、すでに後の祭りだった。この代償は大きかった。徐々に足が突っ張ってくるのがわかる。急激にペースを落としたわけでもないのに、先ほど抜かしたランナー達に逆に次々抜かれていった。何やってるんだ俺?
明らかに状態はちがう。呼吸器系は問題ないのだが、足が動かない。ああ、終わったと思った。
「25-30km 24分51秒」
この5km。タイムがガクっと落ちる。しかもここ数キロはどんどん遅くなっているのが体感的にわかっている。結果的にはこの30kmラップは自己ベストを出した2005年荒川を超え、自己新だった。しかし、この後が全然ちがう。
足が鉛のようになってきた。すでに、自分の物ではない感覚。ああ、そうだよなー、フルマラソンってこういう足になることあったよなぁー。一歩一歩進む度にガンガン痛みが襲ってくる。ある意味、この嫌な感覚を思い出したことが嬉しくもある。
とはいえ、足は攣る直前。やばそう。来ちゃう?・・・。歩く。恐る恐る屈伸。ガードレールを利用してストレッチ。で、リスタート。足にできるだけ衝撃を与えないようにポーズだけ走った形、実際は早歩きくらいのスピード。
しばらくすると、今度は腹が痛くなってきた。走りたくない・・っていう気持ちからくる精神的な物もあるのかなぁーと思いもしたが、トイレに行きたいのは行きたい。
確か35km地点にトイレがあったはず。そこまではとにかく行かないと・・・。
「30-35km 27分00秒」
時計のラップボタンは押したけどほとんど見ない。この35km地点は最後の関門でもある。とりあえず関門は突破。そしてトイレ発見。初めてレース中にトイレに行った。数分のロス。
さてあと7km。とりあえず前に進みますか。という感じで再び前へ。少し休んだこともあり、ほんのちょっとだけ復活。でもまだキロ7分くらいのペース?
この大田原マラソンは水は5km毎にきっちりあるのだが、食料は一切ない。市民エイドも無いのだが、ここ35kmを超えたところに唯一の市民エイド・バナナがある。子供が何人か配ってくれている。正直今までで一番ありがたいと思った市民エイドだった。一切れもらい、心の中で「バナナパワー・バナナパワー」と叫ぶ。気分も変わったのか、糖分が入って血糖値が変わったのかは知らないけど、ずいぶん元気も出る。よし、もう少しがんばってやってみよう。
足は痛いし、攣りそうだけど、今年最後のマラソン。もうしばらくはこんな思いをすることもないのだろうから、今もう少し努力してもいいだろう。残り5km表示。残り4km表示・・・。キロ5分半くらいのペース。残り3km表示。まだ40kmは出てこない。そして・・
「35-40km 30分30秒」
まぁトイレ休憩とかあったししょうがない。残りは2.2km。いつのまにか街頭の応援も増えている。残り2kmを切ったころ、会場のアドバルーンを発見。もう少しだ。
あと1600mとかあと1400mとか、ここで声をかけてくれる人の距離が妙に正確。自分の目分量とほぼいっしょ。いい人達だ。
最後のカーブを曲がると競技場へ。最後の力を振り絞って2006年の最後のマラソンゴールへ。
「40km-ゴール 12分47秒」
30km以降は屈伸したり歩いたりの散々な12kmだったけど、どうにかゴールできた。タイムは自分の時計で3時間33分19秒。グロスでは3時間33分27秒だったようだ。
レース後、絶対このままでは攣ると思って大事に大事にゆっくりゆっくり行動。タイムがよければこの痛みも平気なんだけど、この結果だと、痛さも倍増かな。
結局途中ペースが上がったり下がったりの精神的・経験的な未熟さと、そして何より実力不足を思い知った。ハーフとフルは全く違うと、知っていたはずなのに、再度認識させられた。いや、そういう練習を避けていた結果なんだよね。きっと。
とはいえ、この大会自体は十分満足だった。途中途中の交通整理とかものすごくうまく行なわれていたし、走りやすかった。来年、できれば再挑戦したい。いい大会です。◎
フルマラソン(ネット) 3時間33分19秒
フルマラソン(グロス) 3時間33分27秒
フルマラソン男子順位(グロス)1056人中534位
フルマラソン総合順位(グロス)1149人中569位
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