東京国際女子マラソンを観戦してきました。正直、今までこの手の大会を生で見たことはありませんでしたが、今回は仕事が休みということもあり、どうしても行ってみたくなりました。そう、あの「高橋尚子」の復活レースだからです。
この観戦は、子供二人・妻を引き連れ、引き回す計画。
スタートの国立競技場-12km・30kmの御成門付近-ゴールの国立競技場を選手より早く移動しなければいけません。さて、どうなることやら・・・。
国立競技場には、11:30頃到着。今回の移動には地下鉄1日フリーパスを購入しました。応援を予定している国立競技場-大門間は都営大江戸線で一本ですし、自宅からも地下鉄移動すれば全部1枚の切符で済んでしまうからです。
もちろん、交通費の節約もありますが、今回のレース中の移動は、時間的にタイトなところもあります。その時に、自動販売機に並ぶのを回避できることは、大きなアドバンテージになります。実際、国立競技場の券売機はものすごく混んでいました。
で、国立到着時点で、メインスタンドの半分から下はほぼ満員。そこで、我々はオーロラビジョンの方の一番フィールドに近いところに陣取ることにしました。
しばらくすると、Qちゃんがアップでトラックを走り始めます。(なんかアップはトラックを逆回りするんですかね?皆そうしてました。)観客は、みんな彼女に声を掛けます。その声がこちらに向かってくるので、彼女がこちらに走ってくるのがわかります。おお、目の前!彼女はたまに手を振ったりしながら、フィールドをかけていきます。やはり、人気はピカイチです。でも、彼女を見ているとそれがプレッシャーになっているようには見えず、すべてをポジティブに受け入れているように見えます。
5年前のシドニー五輪の優勝、4年前のベルリンの20分切りでの彼女は、我々市民ランナーに強烈なインパクトを与えてくれました。これらで走り始めたり、元気をもらったランナーは多いはずです。そして2年前の東京女子マラソン。
私はもう、オッズでいえば1.0倍をつけるほどの高橋尚子絶対ダントツ優勝を確信していました。どれくらい大差を付けてゴールするかだけが注目。ところが、ご存じのような結果になってしまいました。
それから2年。同じゼッケン番号31で彼女は走ります。が、今回は、そう本命であるかもしれないけど、絶対ではありません。いや、本当にゴールまで来るのだろうか?たぶん、私を含め多くのファンは、優勝して!と思うだろうけど、必ず優勝すると確信している人は少ないのではないでしょうか?それだけ、2年前の結果はインパクトがあり、さらに2つ歳を取ってしまった今、本当にリベンジできるのか?そんな気持ちが私にはありました。もしかして、これが高橋尚子の最後のレースになるのではないだろうかって。
今回、ラジオを忘れてしまいました。TVで見ていればリアルタイムで順位やレース内容がわかりますが、逆に移動を伴う今回は、リアルな結果を知ることができません。唯一は、携帯電話のi-modeで公式WEBから知ることができる5分から10分遅れの5km毎の上位選手のタイム速報だけです。
12:10分。スタート。トラックを2周と3/4しますので、我々の前を3回通過してくれます。1周目・2周目そして3周目。トップグループです。少しホッとします。で、彼女達が外に出ていったのを見て、移動開始。
ところが、考えることは皆一緒で、競技場から出るのに、大混雑。時間がかかります。競技場出口(一部しか開いていません)から遠いところに陣取ると、思った以上に時間がかかるので注意が必要です。
国立競技場駅の長いエスタレーターを使ったり、階段を駆け下りたりで、大江戸線に乗車。先ほど書きましたとおり、一日券利用もしくは、事前に切符購入がここではポイントです。
国立競技場から大門までは大江戸線で通常15分。もちろん電車待ちの時間、そして、改札を出てからも移動の時間がかかります。競技場で購入したガイドブック(500円也)によると、私たちが見ようとしている御成門ポイントの予想通過タイムは12時52分。つまりスタートから32分後。大門駅から御成門までは5分くらいかかりますので、時間的にはあまり余裕がありません。
で、御成門に到着したのが12時50分くらい。もうすこし、ここから移動してよく見えるところに行きたかったのですが、そんな余裕もなくものすごく混んでいるポイントで待ちます。携帯で5kmのタイムを確認。まだ、Qちゃんはトップグループです。10kmの結果はまだ発信されていません。ここ12km地点に彼女はどういう順位で現れるのか?まだ序盤ですし、トップと信じたいのですが・・。
みごと上位グループで我々の前を通過。
この後、近くのマクドナルドで昼食。同じ場所が折り返し後、30kmちょっとの地点(30kmの給水ポイント)になるので時間調整です。予定時間の10分前には、応援ポイントに再び到着。ここで、道を渡ってしまうと(つまり往路の選手側)、選手応援後、再び道を渡って駅への移動というのが制限されるため、反対側で応援することにしました。(実際今回は、トップ集団と後続がずいぶん開いていた為、横断させてくれていたようです。)
携帯からの情報では折り返し地点でQちゃんはまだトップグループです。何度も確認する5km毎の速報にホッとされます。
はたして、この30km。彼女はトップで現れてくれるのか?レースが動きだすとすればこの時点で動いている可能性はあります。
30km地点、Qちゃんがトップ集団3人にひとりであることを確認。ああよかった。これが正直な感想です。あと12km。がんばってくれー。
さぁ、我々もゴールへ移動だ。
ここも時間的にタイトです。でも、ゴールシーンはぜひとも見たい。ああ、息子がトイレだって。(^^)
大江戸線の長い階段も家族4人で一生懸命登って、再び国立へ。
もう、競技場に入る道路とかも人でいっぱいです。今、レースはどうなっているんだろう?もう終盤です。何かあってもおかしくない・・・。
競技場入り口手前のモニターに人が群がっています。見ると、高橋尚子が一人で走っています。
トップ?それとも・・・?
競技場内に入ると、彼女がトップであることを確信しました。モニターに映る独走の高橋尚子。今、何キロ地点?えっ、39km?後ろとは30秒近く?
競技場内に現状のアナウンスが流れる毎に、盛り上がります。
ヘリコプターが近づいてきます。
そして・・・・Qちゃんが競技場内へ・・・・!
「ウォォォォォォォォーー!!」
ついに来ました。やっぱり強かった。ダントツです。
両手をあげて、ゴーーーール!!
この結果。すごいです。いい意味でほんとに予想を裏切ってくれました。これほど完璧にレースを終えるなんて。
2度と彼女がトップでゴールテープを切るシーンはもう見れないんじゃないかと思ったことも何度もありました。それが、テープを切るシーンを今日、生で見れるなんて。まだまだ、彼女は我々を興奮させてくれそうです。
おめでとう!!ほんとうに、おめでとう!!
なお、市民の部で出場していた谷川真理選手。2時間40分46秒ですよ!これもすごい結果だと思います。
最近、TVや各種イベントに出ていて、どちらかというとタレントランナーの印象がありました。それがこのタイムですよ。半端じゃない練習とかしていたのでしょうね。ほんと現役でいけますね。
とにかく、天気もよく、いろいろとせわしかったですが、経験としては面白かったです。ゆっくり、あーでもない、こーどもないと言いながらレースを見るにはTVが一番でしょうけど、生も悪くないですよね。
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